「Hello」と言ってみる

会社での出来事。

会社でウィルコム製のPHSが支給されている。
外線、内線、PHSの全てが受信できる。

20:30が過ぎた頃。
電話が鳴ったので手に取ろうと腕を伸ばす。
液晶表示部分の端から端まで番号が表示されている。
通常、そんなことはありえない。
「あるとすれば．．．まさか」と思い電話に出ると
どこの言語か判らない言葉が溢れてくる。

多分、年配の女性です。
私はほとんど英語が話せません。
とりあえず「Hello」と言ってみる。
私の周りの人間が異変に気が付く。
拙い英語で「Are you speak English?」と言ってみる。
すると相手は「あぁ、英語ね。わかったわ」と言ったと思う。
次に出てきた言葉は英語と彼女の母国語が混じったもの。
言葉は途切れることなく次第に早口になりながら母国語のみに変化していく。
何故、そんなに平気に話を続けられるのか不思議に思う。
私の周りにいた人間は心配そうに見守っている。
私は全く理解できていないし、彼女は相槌を打つ間も与えてくれない。
最後に何かを言った後、突然、電話機からピーピーと音が鳴る。

多分、Faxしてる．．．。

電話を切って（切られて）周りの人間に説明をしていると
また彼女から電話がかかってきた。
「そっちのFax番号を教えて欲しい」と多分言ったと思う。
私は会社名を名乗ったが彼女は
「えぇ、わかってるわ。私はこの番号にFaxしてるつもりなんだけど
上手くいかないのよ。だからFax番号を教えて。」と続けてきた、多分。
ただ彼女が「この番号」といって読み上げた番号は
私の会社のFax番号とはほど遠い感じがする。
でも私の伝えた会社名を言葉に出しているので一応何か伝わった気もする。
というか日本と繋がってることに気付いてないのか？
単にFaxを送るように頼まれた人なのかもしれない。
一応Fax番号を教えてみた。
途中、何度か聞き返されたが何となく正確に伝わっていない感じ。
私も相手が勘違いしている事に気付いてもらうため
一生懸命になって知っている単語を並べた英語で応戦。
相手も最後には気付き始めた様子で切り際に「sorry」と言った。

間違い電話（Fax）にせよ相手の事情を聞けば良かったと
またかかってくるんじゃないかと少し期待したが
結局、彼女からの連絡はありませんでした。

実は以前にも似たような事がありまして
その時の相手は英語すら理解できない様で（私のせいかもしれませんが）
私が「アイアム・ジャパニーズ」と言ったら即、切ってくれました。
その時、唖然としている私に対して一部始終を見ていた周りの人間は
大爆笑だったので少しオイシイとか思ったりもしましたがねぇ。